上手に家事を簡略化させ
るコツなど毎日の生活で実践
できる主婦湿疹の予防改善法
を紹介しましょう
洗剤やせっけんを使うために、皮膚の表面のある脂分が奪われて保護膜がなくなったため、物をつかむなどの物理 的な刺激や刺激物の侵入などで起こる病気です ![]()
個人差がありますが、一般的に利き手の親指、人さし指、中指などよく使う指先から発症することが多く、次第に手
のひら全体に広がっていきます。カサカサに乾燥して皮がむけ、ひどくなると手の背側にも拡大し、あかぎれや小さな ブツブツができる、ジクジクする、かゆみが出る、などの症状を起こします。手以外には症状がみられないことが特徴 です。
皮膚には毛包(もうほう)と汗腺(かんせん)があり、毛包には皮脂腺がついていて、皮脂が分泌されます。この皮
脂と表皮細胞にある脂質、そして汗腺からの水分が混ざって、皮膚の表面で「天然の保湿クリーム」の役割を果た し、外部からの刺激物の接触や侵入、皮膚の乾燥を防いでくれています。
ところが、手のひらには毛包や皮脂腺がありません。主婦湿疹は、もともと少ない手のひらの皮脂を、洗剤やせっ
けんが奪ってしまうために、外部からの刺激や乾燥を防ぐことができずに起こるのです。 ![]() ![]()
気温が低くなると、発汗や皮脂の分泌が低下するため、皮膚全体が乾燥します。また、冬場は脂っこい料理が好
まれる傾向にあるため、洗剤の量が増えます。皮膚が乾燥すると角質の接合が外れやすくなり、皮がむけていきま す。すると、いろいろな刺激が表皮まで侵入して炎症を起こしやすくなります。
また冬は台所仕事、入浴などで使うお湯の温度が高くなり、少ない皮脂をよけいに取り去ってしまうことも、主婦湿
疹が起こりやすい原因となっています。
主婦湿疹にかかるのは20歳代、30歳代の主婦の方が圧倒的です。「皮脂の分泌量は多いはずなのになぜ?」と思
われるかもしれませんが、この年代はまさに子育ての真っ最中で、毎日洗う皿の量や洗濯物の量が、40歳代、50歳 代の主婦と比べると大変多いために主婦湿疹になりやすくなります。
カビによって起こる「真菌(しんきん)症」が、まずあげられます。代表的なのが「白癬(はくせん)症」と「カンジダ症」で
す。白癬症は水虫の原因となる菌で、手で繁殖すると手の水虫となります。症状はかゆみや白くふやけて皮がむけ る、赤くただれるなど。
カンジダ症は、わずかですが皮膚にも常在しているカンジダ菌が湿潤している皮膚に増殖して炎症を起こす病気で
す。指の股に赤い発疹ができたり、ジクジクする、痛がゆいなどの症状が出ます。
アレルギー性接触性皮膚炎も主婦湿疹と似た症状が出ます。植物や果物、洗剤、ゴム手袋などがアレルギーの
原因となっています。
主婦湿疹の治療は薬物療法と生活指導の2本柱で行います。医師が処方するおもな薬は、副腎皮質(ステロイド)
外用剤と保湿剤です。
炎症が強い場合は副腎皮質外用剤に重ねて保湿剤を使用することで保護し、刺激から皮膚を守ります。症状が軽
い場合は、保湿剤のみの処方をします。炎症は適切な薬を使用すれば1〜2週間で改善されますが、生活習慣を変 えなければ、再発を繰り返します。
■ ワセリン
油脂性の基剤で、炎症部分を保護する。皮膚への刺激が少ない。
■ 亜鉛華(あえんか)軟膏
皮膚の保護作用、炎症の鎮静作用、防腐作用がある。
■ MPS軟膏
真皮中の保湿成分であるヒアルロン酸の産生を促進し、潤いを与える。肌のキメを調える防御機能を向上させる。
■ 尿素軟膏
角質層の水分保有力を高めて潤いを与え、カサつきによる刺激を防止する。長期間使用できる。
その他、ビタミンEやAの含有軟膏を使用することもあります。また、症状が軽い場合や予防のためには、市販の保
湿剤やハンドクリームを使用してみてもよいでしょう。
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■ 古くなったシャツなどを小さく切っておき食器を洗う前に汚れを拭きとっておく。
■ たらいにお湯と少量の洗剤を入れた中に食器を30分程度つけ、脂汚れを浮かして洗う。
■ 手で洗うお湯の温度をなるべく低くする。
■ 木綿の手袋をした上にゴム手袋をはめる。
■ 小皿をたくさん使わず、大皿に料理を盛る。
■ 脂っぽい料理は炎症が治まるまでは避ける。
■ 半調理された市販品などを上手に利用して、刺激物に触れないようにする。
■ 炊事後は必ず、保湿剤やハンドクリームを塗って脂分を補う。
夜寝るとき、保湿剤を塗った上から通気性のよい木綿の手袋をして寝ることは、主婦湿疹の改善にとても効果的で
す。手袋によって保湿剤の浸透がよくなりますし、寝ているうちに無意識にかいたり、こすって炎症が悪化することも 予防できます。寝るときだけでなく、洗濯物を干したり、布団の上げ下げ、掃除機をかけるときにもおすすめです。患 部がこすられたり濡れるなどの刺激から肌を守ることができるため、回復を早めることができます。 ![]()
食器洗浄乾燥機や全自動洗濯機などを上手に利用するのもひとつの方法です。たまには家事を手抜きしたり、サボ
るのもよいでしょう。
最近は界面活性剤の改善などによって肌にやさしい洗剤やせっけんが出回っていますが、脂分を落とす成分が入
っていることに変わりはありません。あまり過信せず、水仕事の後は必ず保湿剤やハンドクリームなどで失われた脂 分を補う習慣をつけてください |